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ビジネスチャンスの創出
台湾の産業クラスターの優位性を融合さ
一
せ、技術開発とハイエンド製造に注力
台湾の電気通信メーカーは生産製造能力とグローバル・ロジスティ
クス能力を持ち、ネットワーク通信チップ・部品・タッチパネル・システ
ム統合などにおける優位性を確立しており、川上から川下まで非常に整っ
たサプライチェーンを形成しています。したがって、台湾の完全な通信
産業クラスターは、外資系企業の台湾における研究開発センターや製品製
造拠点設置の効果を高めることができます。例えば川上の基礎部品に関し
ては、TSMC(台積電)がクアルコム・エリクソンなどといった数多くの
大手チップメーカーと提携して 5G チップの開発および受託製造を行って
おり、我が国の MediaTek(聯発科)は 5G モデムチップ「M70」を発表
し、さらにサブ 6 GHz 帯とミリ波帯の両方に対応する 5G 対応システムオ
ンチップも開発しています。また、穩懋・譁裕・昇達科・宏捷科などはパ
ワーアンプやアンテナや RF 部品の分野で活躍しています。川中において
は、台湾のメーカーは川中のインターネットおよび機器(交換機・ルータ
ー・小型基地局・CPE・セットトップボックスなど)の生産能力を持って
います。川下の端末応用製品に関しては、我が国では広達、Advantech お
よび GIGABYTE(技嘉)が仮想サーバプラットフォームを開発し、Askey
(亜旭)、WNC、Jorjin(佐臻)および HTC(宏達電)が VR ウェアラブル
ターミナルの開発を行っています。将来、外資系企業が台湾で研究開発や
技術移転などの投資を行うことにより、共により多くの情報通信産業にお
けるビジネスチャンスを勝ち取ることができます。
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